「百条委員会の議事録を全部読んでいない」――斎藤知事発言に議会はどう受け止めるのか
6月17日の定例記者会見で、斎藤元彦知事の発言が改めて波紋を呼びそうだ。
神戸新聞記者から、告発文書問題に関する百条委員会の議事録について質問された際、知事は次のように答えた。
「全て目を通してるわけではないですね」
さらに記者から、百条委員会で行われた2024年10月24日の証人尋問について問われると、
「ちょっと今ご指摘いただいた点がどういうものかっていうのは承知できません」
と回答した。
目次
問題は「全部読んでいない」ことではない
県知事が百条委員会の膨大な議事録を全て読んでいないこと自体は、直ちに問題とは言えないかもしれない。
しかし今回、問題視されるのはその後のやり取りだ。
神戸新聞記者は、百条委員会で元県民局長と直接相談していた職員が、
- 元県民局長は懲戒処分に納得していなかった
- 不服審査請求の準備を進めていた
- 「公益通報として保護されるべきだった」
- 「意趣返しとしての懲戒処分だった」
- 「誹謗中傷文書ではなかった」
という趣旨の反論をしていたと証言していることを紹介した。
ところが知事は、
「詳細は承知していません」
と答えている。
「受け入れた」と言い続ける知事
知事は今月3日の記者会見で、
「結果的には処分を受け入れられた」
との認識を示していた。
今回も神戸新聞記者が、
元県民局長は不服申立てを行う意思を持っていたのではないか
と問いただしたが、知事は繰り返し、
「不服申し立て等はされておらず、処分としては確定している」
と答えるにとどまった。
確かに法的には懲戒処分は確定している。
しかし、
「処分が確定した」
ことと、
「本人が納得して受け入れた」
ことは同じではない。
百条委員会では、元県民局長が処分に強い不満を持っていたことを示す証言が出ているにもかかわらず、その内容を把握していないまま「受け入れた」という見解を維持していることに疑問が残る。
議会軽視と受け取られても仕方がない
百条委員会は地方自治法に基づく議会の強力な調査権限であり、県議会が長期間にわたって実施してきた調査である。
議会にとって百条委員会の調査結果や証言は、単なる参考意見ではない。
今回の会見で知事は、
- 百条委員会の重要証言を把握していなかった
- その内容を聞いても見解を変えなかった
- 自ら再確認する考えも示さなかった
という姿勢を見せた。
そのため議員の立場から見れば、
「議会が1年以上かけて行った調査を十分に確認していない」
「議会の調査結果よりも自らの認識を優先している」
と受け止められても不思議ではない。
議会との溝はさらに深まる可能性
6月議会では、自民党県議団が知事給与減額条例への対応を見直すなど、知事への不信感が表面化している。
また、本会議では第三者委員会が公益通報と認定した問題についても、知事は「3号通報ではない」と従来見解を維持している。
今回の会見で明らかになったのは、百条委員会で示された重要な証言を把握していなくても、自らの認識を変更する考えはないという姿勢だった。
県政最大の問題について、議会の調査結果や第三者委員会の指摘をどのように受け止めるのか。
知事と議会の溝は、さらに深まる可能性がある。
議会に対して「あなたたちの価値は低い」と言うメッセージ
斎藤知事は議会との関係を車の両輪と常々言っています。くるまの両輪と言うのは、知事と議会の価値は同等というものです。
しかし、強い権限を持っている百条委員会の議事録すら全ては読んでいないと言う斎藤知事。
この発言は、議会をディスカウントする発言で、議会の価値は低く、斎藤元彦の方が優位な立場とのメッセージと取られても不思議では無いものです。
これは、有権者もバカにする発言です。
ステージは完全に変わった
6月議会も、以前よりも議員の追及が厳しくなり、斎藤元彦の給与減額条例が、継続審議になりました。
多くの訴訟で、斎藤元彦や立花孝志を応援しているアカウントが損害賠償を迫られ、過激な攻撃がピークを過ぎて来ていることも、恐らく県議会議員も肌で感じているのでしょう。
記者会見で質問する記者も、明らかに質問の厳しさが増しています。
斎藤元彦のこれまでの不誠実な答弁。自身の間違いを絶対に認めない姿勢。
元県民局長の告発文書は「県政に対する重要な指摘を含むものもあったと認められます。」と第三者委員会も認めているにのに、未だに「誹謗中傷性の高い文書」と言い続ける姿勢。
これでは、全く話の通じない人と言う認識が広がり、知事としての信頼が失われていくのは当然です。
6月8日の県議会本会議でも、斎藤元彦は「真実相当性がないので保護される3号通報ではない」と発言しました。このような発言を容認してしまえば、組織を健全に保つことが出来なくなります。議会も、本気で知事と戦って欲しいと思います。
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