フォロワー数では見えない支持の実態|斎藤知事X「いいね数」から読み解く静かな変化

SNS上の支持を測る際、多くの場合「フォロワー数」が注目される。
しかし実際には、フォロワー数は「規模」を示すに過ぎず、支持の実態や熱量までは反映しない

そこで本稿では、斎藤知事のX投稿に対する「いいね数」に着目し、フォロワー数では見えない支持の質の変化を整理する。

斎藤知事X投稿別いいね数

事実整理|いいね数の推移

まず、データから確認できる事実を整理する。

■2024年11月(ピーク期)

  • 10万〜15万いいね
  • 一部投稿では15万を超える

■2024年末〜2025年(安定期)

  • 平均:1万〜2万
  • 話題時:3万〜6万

■2026年(現在)

  • 平均:6000〜10000
  • 下振れ:5000台も確認
  • スパイクも2万〜3万程度に縮小(1月初旬に3万いいねがありますが、3月は2万が最大)

斎藤知事X月別平均いいね数
2024年2025年2026年
11月12月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
斎藤知事Xいいね数85666.6727363.6418707.6413748.9419362.421700012906.5312682.6316738.9221668.4520867.9213908.617420.7613784.8114053.8711641.29017.84

重要な変化|「ピーク」ではなく「ベース」が下がっている

このデータで最も重要なのは、

👉ピークが下がったことではない
👉通常時の水準(ベースライン)が下がっていること

である。

一時的な炎上や話題の有無ではなく、日常的な支持の強度そのものが変化していることを示している。

「いいね」のベースは、固い支持層を表していると思いますが、その固い支持層の数が確実に減っていると言うのが大きな特徴です。


解釈①|コア層の可視化

現在のいいね数6000〜8000という水準は、

👉「ほぼ毎回反応する層」

と考えるのが自然である。

つまり、

  • 強く支持し
  • 投稿を確認し
  • 反応する

👉コア支持層の可視化

が起きている。


解釈②|中間層の“沈黙”

では、以前の1万〜2万いいねは何だったのか。

ここで重要なのは、

👉「減った」のではなく「反応しなくなった」

という点である。

つまり、以前は、関心の薄い層が、興味のある投稿だけに「いいね」をしていたのですが、その層が沈黙したと言うことです。

  • 関心はある
  • フォローも外していない
  • しかし、いいねはしない

👉中間層の沈黙化

が起きている。


「離脱」と「沈黙」は違う

SNSにおける支持の変化は、必ずしも「離脱」として現れない。

むしろ多くの場合、

  • フォローは維持
  • 閲覧も継続
  • しかし反応しない

という形で現れる。

これは、

👉「支持の撤回」ではなく
👉「支持の保留」

に近い状態である。

この層は、いわゆる斎藤信者の認知的不協和を避けるために、論理破綻した主張をする層とは違い、「正確に理解するのが難しい」「間違った側に立ちたく無い」「何となく腑に落ちないけれど決定打が無い」などで、観察者のポジションに移行していて、今は、どっちにも乗りたくないのです。斎藤知事から納得できる説明があれば、保留から支持に変化し、違和感が蓄積すれば、保留から不支持に転換します。そして、今、確実に違和感を蓄積しています。


なぜ沈黙が起きるのか

この現象は、いくつかの要因で説明できる。

■①説明不足

判断材料が不足すると、評価を保留するしかない。

「さいとうちんは、悪くない」と言う選挙の言説を信じて支持、フォローをしたユーザーが、その「悪くない」に対する明確な説明が無いまま、時間が過ぎて、本当に悪く無いのか?と言う疑問が湧き、評価を保留し始めている。

■②判断の難しさ

公益通報問題や第三者委員会など、複雑な論点が多い。

公益通報者保護法の解釈には、複雑な論点があり、百条委員会、第三者委員会、消費者庁の見解と斎藤知事の見解が真っ向から対立していて、どちらが正しいまか分からなくなって来ている。

■③支持者の言説

強い言い切りや極端な主張は、中間層に距離感を生む。

強い人格否定や、第三者委員会の評価は何の価値も無いなどの極端な主張が、これまでの第三者委員会に対する価値を否定していることに対する違和感。


フォロワー減少との関係

フォロワー数は緩やかに減少しているが、

  • 急激な離脱ではない
  • 徐々に減少している

これは、

👉「一部は離脱し、多くは沈黙している」

という構造と一致する。

フォローは外す行為は、明確に支持を止めた層と、対立の中にいるのに疲れた層がいると思われますが、何れにしても、「もう情報を見る価値も信頼も無い」と判断していると考えられます。

斎藤知事Xフォロワー数推移
2024年2025年2026年
7月10月11月12月2月6月8月12月1月2月3月4月
斎藤知事Xフォロワー数292000116300142900275300273600273500278100293000292944292219291892290274
増減-17570026600132400-1700-100460014900-56-725-327-1618

フォロワーといいねの増減

2025年8月2026年3月増減率
フォロワー数2781002918925%
いいね数21668.469017.84-58%

2025年8月よりも2026年3月のフォロワー数は増えているのに、いいねは58%も減少しています。

これは過去に積極的に斎藤知事を支持していた人たちがフォローは外していないけれど、積極的な応援は出来ない態度を示しているのです。これは、「何かおかしい」と思い始めている人が急増していることを表していて、この状態が続くと、態度を保留している人たちが弱い不支持へと転換して行く前兆です。

フォワーの減少と「いいね」の減少が同時に起きている意味

通常は「いいね」の減少が先行して、その後、フォロワーの減少が起きます。しかし、今回の場合は、フォロワーの減少と「いいね」の減少が同時に起こっています。

これは、保留を飛び越えて判断している人が増えている状態です。

この状態は、違和感の蓄積。期待への裏切り感。知事の発言や報道、支持者の発言で、判断のトリガーが発生したと思われます。つまり保留していた人がどんどん判断し始めている状態で、空気が変わり始めていると言えます。


政治的に重要なのはどこか

政治において最も重要なのは、

  • コア支持層でも
  • 反対層でもなく

👉中間層である。

そして現在起きているのは、

👉その中間層が「非アクティブ化」している状態

である。

これは、非常に大きな変化で、最も大きな中間層が支持表明しなくなっていると言うことです。これは、過去に弱い支持層であった人が「非アクティブ化」している状態ですが、どちらにも属さない完全中立な中間層は、中立から少し反斎藤に移行している可能性が高いと予想されることです。


本質|問われているのは「説明」

今回の変化は、単なる人気の問題ではない。

むしろ、

👉「説明が十分かどうか」

という点への評価である。

政治において重要なのは、

  • 正しいかどうかだけでなく
  • 判断プロセスが共有されているか

である。

これまでは、斎藤知事の人気によって支持が支えられてきました。しかし、政治家としての説明や県政に対する姿勢が問われるフェーズになって来ていると思います。

また、斎藤支持者による無条件の斎藤擁護が、県民生活を全く考えていないことも見透かされて来ていると思います。

フォロワーが求めている情報とのミスマッチ

薄い支持のフォロワーは、「さいとう知事は悪くない」を信じて、投票し、フォローしているはずです。そして、県政を担うなかで、斎藤知事自ら説明してくれると期待していました。

しかし、実際にXの投稿は、県内各地への遠足のような投稿。しかも、自分をアピールするためと思われるような自撮り写真や地域の産品の投稿ばかりで、薄い支持のフォロワーの意図とは全く合わない投稿ばかりで、フォロー意図を全く満たしていません。

この状況から、「ちょっとおかしい」と感じはじめ、距離を置き始めていると思います。

斎藤支持者の大間違い

マーケティングや政治の支持動向は、事実に基づいて、正確な分析がとても重要です。事実を正しく把握していなかったり、事実の解釈を誤れば、施策を間違え、結果は思っていない結果を生みます。

斎藤支持者は、事実を正しく見ることを拒否しています。

本来、支持者と言うのは、自分の周りの人が、支持する政治家や政党に対して、どのような評価をしているかを認識し、評価が思わしくない場合は、支持する政治家に対して、時には厳しい指摘もするものです。

しかし、斎藤支持者はそのような機能は全く持ち合わせていません。

このような行動は、斎藤知事を支持しているのでは無く、斎藤知事が墜ちて行くのを傍観しているのと同じです。

また、フォローを外したり、いいねをしなくなった人から見れば「お客様の声をあざ笑う店員」のように映るでしょう。

このような愚かな言動は、反斎藤側としては、大歓迎ですが・・・。

斎藤支持者の無条件の擁護はどう取られるか

斎藤支持者が斎藤知事を無条件に擁護すると、どんな社会になるのかを斎藤支持者に質問しても、全く答えが返ってきません。

斎藤知事が行ったことを容認すると、組織のトップの不正を告発しても、被告発者が告発内容を判断して、通報者探索が行われ、懲戒処分もされてしまう。さらに告発者の私的情報も晒されて、告発者が自死しても良いと言う世の中です。また、第三者委員会は、全く無意味な組織で、裁判で判決が出ない限り、全ての不正は存在しないことになります。

また、職員が1件でもパワハラをすれば懲戒処分されるのに組織のトップが10件もパワハラしても襟を正せば処分無しがまかり通る世の中です。

このような世の中は、権力者にとってとても良い世の中で、告発者は委縮して、不正が表に出ない世の中で、不利益を被るのは、普通の国民です。

斎藤支持者がやろうとしているのは、社会規範の破壊だと思います。

この問いにも、斎藤支持者が明確に回答しなければ、斎藤知事から距離を置く人が増え続けるのは避けられないと思います。


まとめ

今回のデータが示しているのは、

👉支持が消えているのではない
👉支持の“熱量”が低下している

という変化である。

そしてそれは、

👉フォロワー数では見えず
👉いいね数には現れる

という性質を持つ。

SNS時代の政治評価は、

  • 数ではなく
  • 反応の質

で読み解く必要がある。

今の、斎藤知事のXの「いいね」は、強く反応するアクティブ層は8,000人程度です。8000人程度しか積極的に支持を表明しなくなたと言うのが現実です。フォロワーは29万人もいるのに、斎藤知事の言動や支持者の発言によって過去にはアクションを起こしていた人の沈黙が大量(フォロワーの97%)に存在していると言えます。

フォローを維持しているけれど反応しなくなった層は、第三者委員会が公益通報者保護法違反の可能性の事実認定をしても、「対応は適正適切適法」と述べるだけで、具体的にどんな法律の何条をどのように解釈して適法なのか、県民に分かるような説明は全くありません。

定例会見を見ていても、記者の後ろにいる県民のことなど全く無視しているかのようなテンプレート回答の連続。

さらには、支持者による第三者委員会はただの「ご意見表明」と言う、県民の常識的な感覚とはかけ離れた主張を堂々とする発言に距離を置くようになっていると思います。

2024年11、12月2026年3月
平均いいね数39857.149017.48
平均フォロワー数209111291892
エンゲージメント率19%3%

つまり選挙直後は、「さいとうさんは悪くない」と言う言説を信じて、当選後には、悪く無かったことの証明がなされると思っていたのに、疑いが晴れないし、説明もしない。さらに支持者の第三者委員会はただの「ご意見表明」のような一般的な常識とは乖離した発言が出て来て、今、沈黙している人は、確信が持てなくなって、モヤモヤしている人が激増しているという状態なのです。

これは、明確に支持が減っているでは無く、確信が失われている状態で、中間層は、軽い支持から軽い疑念に移行している状態です。

エンゲージメント率3%は政治家のSNSでは異常値では無く、むしろまだ高い状態ですが、以前反応していた人たちが、かなり沈黙し始めていることが重要なのです。

斎藤知事は、自己保身に終始して、県民に自身の疑惑に対する説明をする気が無い。

斎藤支持者は、第三者委員会の存在そのものを否定する発言。斎藤知事の行ったことを正当化して、見ているのは斎藤知事だけで、県民のことなど全く考えていません。

斎藤支持者の発言をそのまま社会に当てはめると、公益通報は出来ない社会になり、不正が隠蔽され、その被害を受けるのは、一般国民です。そのような世の中にしようとしている人たちのことを支持することなど出来ないのは、当然のことです。

この現象は、「まだ評価されていない状態」から「評価が固まりつつある状態」への転換で、明らかに「空気が変わり始めている」状態で、脱斎藤の入り口に差し掛かっていると言えます。

今後の動きは継続して追って行きます。

投稿者プロフィール

jordan192
jordan192